韓国人夫とはどこで知り合ったの?馴れ初めシリーズ!第1章は出会い編

恋愛・結婚

みなさんこんにちは、クムクムです。

韓国人夫とはどこで出会ったの?どうして結婚したの?

日韓夫婦10年目にもなると、周りの方にそう聞かれる機会も多く、いつか馴れ初めを書いてみたいと考えていました。

そんな時、Threadsで何気なくつぶやいた夫との恋のきっかけに、たくさんの温かく素敵なコメントをいただいたのです。

さらに、信じられないほど多くの方に閲覧していただけたお陰で「馴れ初めシリーズ」として続きを書くことに。

楽しみに待ってくださる心優しい方もいるため、このまま結婚までを随時投稿予定です!

そこで、もしかしてまとめて読みたい方もいるかも?

ということで、ここに「馴れ初めシリーズ第1章出会い編」をまとめることに。

全て完全なるノンフィクションです(笑)

よかったらご覧くださいませ(恥ずかしいですが…笑)

雨の夜に…

韓国人夫との出会いは仕事先だった。

とあるプロジェクトのために1ヶ月ほど一緒に働くも、会話は必要最低限のみ。

なぜなら当時の夫は、いつも女性社員たちに囲まれ、歓声が聞こえることもしばしば。

私はそういうタイプの男性は、(遊び人に見えて)心底苦手だった。

ある時、珍しく夜に連絡が来た。

“何してるの?“

そこから短いメッセージをいくつかやり取りした。

でもあまり適当な態度は失礼かも?と思い直し、“何をされてますか?“と私も一応聞いてみる。

すると“雨の音を聞いてる”“僕、雨が好きで“と返事が来た。

今思えば、恋に落ちた瞬間はその時だったかもしれない。


韓国人夫との会話は当初は英語だった。

といっても、内容は仕事の業務連絡のみ。

初めてじっくり話したのは、飲み会でのこと。

たわいない話の途中、“実は僕、人から怖いとか近寄りがたいとか気難しいってよく言われて辛い”と打ち明けられる。

常に女子に囲まれ騒がれるような男にも、そんな悩みがあったのかと、目の前にあったおしぼりを手渡し、“外側の袋が人からのイメージ。

でも本当のあなたはおしぼり本体。

そんなの誰かにわかってもらう必要はない。

どうやっても人は袋を好きなように見る”などと伝えてみた。

翌日から、私は出張が入り数日間を海外で過ごす。

帰国当日の朝、スマホを見ると韓国人夫からメッセージが入っていた。

送信時間は明け方の4時03分。

“だいすき“と、たった一言、ひらがなで書かれていた。



20代の韓国人男性から突然、“あなたを待っていた”とか“だいすき“と言われても、30代の私には、響かなかった。

周囲の友人たちは私以外結婚し、出産も。

私にとっては夢のような遠すぎる未来。

病気、家族のケアを理由に長らく恋愛してこなかった私の心は、もう凝り固まっていた。

どれだけ真っ直ぐな熱意を注がれても、溶かせないほどに。

韓国人夫と一緒に過ごす時間も後1週間ほど。

新たに30代の日本人男性が仕事に加わる。

久しぶりの日本語での会話は気がほぐれた。

社食で一緒に食事をしていると、韓国人夫が横に座った。

挨拶もせずいきなり私のお皿からおかずを勝手に食べ始める。

その男性が“付き合ってるの?”と驚いて聞く。

韓国人夫に翻訳して伝えると“NO”と真顔で答えた。

やっぱりな、からかわれてたのか私。

傷つく前に無視してよかった。

なのに、なぜか泣きたくなった。


20代の女性社員がかけ寄って来て、週末の予定を聞かれた。

特にないと答えると、自分はビーチに行くのだという。

よかったねと返すと“実は◯◯さん(当時の韓国人夫のこと)に誘われて行くんです“と。

“私彼が好きなんです。行っていいですよね?“と。

“私はあの人と無関係だし確認とる必要はないよ、楽しんで来てね”と精一杯伝えた。

食堂での出来事以来、韓国人夫とは話していない。

時々、連日飲み歩き、二次会はクラブで女性たちと連絡先を交換していた、などという噂が耳に入った。

やっぱりそんな人に関わらなくてよかった。

私はただ自分の仕事に集中し、何事もなくプロジェクトが完了することを願った。

しかし帰国前夜、突然、韓国人夫に呼び出される。

どうしようもなく胸がざわついた。


不安な気持ちで指定された場に向かうと、なんと韓国人夫の横には先日の20代の女性社員が。

始まったのは退屈な雑談。

なぜか夫が私の写真を私のスマホで何枚か撮りたいという。

夫のスマホで撮るならまだしも…。

どこかで期待して来た自分が、ひどく惨めに思えた。

そのまま3人で送別会に合流し、解散。そもそも壁を作ったのは自分。

でも、当時30代独身で仕事も任期付きだった私。

結婚についてのプレッシャーもあった私。

そんな私がどうやって韓国に住む5歳以上も年下の人と恋愛を?

あまりにも非現実的では?

そんなことを考えながら二次会に消えていく社員たちの背を見送る。

これでよかったんだ、そう強く言い聞かせた。

不意に掴まれた腕。振り返ると韓国人夫。

“今日で最後だから。2人で飲み直そう“

初めて見る深く真剣な眼差しに、断る余地は1ミリもなかった。


最後の夜。

相手は年下だけど、韓国人だけど、心に素直になろうと思えた。

若いあの日に突然消えてしまった未来とか、生きたくないと願った朝とか、笑うことを忘れたまま凍った心が、何年かぶりに動いたのだから。

2人で入ったバーは、多様な国籍の人々でひしめき合っていた。

店の片隅で私たちは、これまで歩んできた道や未来について旧友のように話し込み”それぞれの国で絶対夢を叶えよう”と約束した。

そこには甘い雰囲気も、愛の告白もなかった。

そして迎えた閉店時間。

それなのに…。

別れる時、電信柱の前で何の前触れもなく、抱き寄せられた。

息ができないほどの強い力で、抵抗などできないくらいに。

それでも、お互いこれがもう最後だと確信し、”絶対幸せになってね”と言って別れた。

眠れないまま、帰国の朝を迎えた。

1ヶ月間のプロジェクト先は海外だったので私も帰国する必要があった。

社員寮の前で予約したタクシーを待つ間、前に韓国人夫が私のスマホで私の写真を撮っていたことを思い出す。

アプリを開くと、何枚もの夫の自撮りを発見し胸が苦しくなる。

見送りに来てくれた社員の方々の中に、夫の姿は見当たらなかった。

タクシーに乗ってすぐ、運転手さんが”あの人知り合い?車止める?”というので振り返ると、なんと走ってくる夫の姿が。

車を降りる間もなく、ものすごい勢いで抱きしめられる。

”あなたが好きです!日本に送ることなんてできない!”

そう言って離してくれない。

周りの人がどよめきだつ。

韓国人夫と仲良くしていた男性が見かねて夫を引き剥がし、”クムクムさん、行って下さい。こいつは僕がなんとかしますから”と言った。

バックミラー越しに、抱き抱えられ、ひざから崩れ落ちた韓国人夫が見えた。

その瞬間、私はまるで子どもみたいに、両手で顔をおおいながら号泣した。


それから10年以上経ち、現在も仲良く暮らしています(笑)

日本に帰国した後の話も、「第二章 つき合うまで」と題しThreadsに随時公開予定です。


結婚してからの日常については、よければこちらの記事もどうぞ。

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よかったらご覧くださいませ。

韓国情報が一目瞭然の楽しいサイト「KOREAddicted」でも韓国人夫とのほっこりするエピソードに付いてコラムを書いています。

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