みなさんこんにちは、クムクムです。
今回は、0歳から6歳までのお子さんにぴったりな読み聞かせ絵本10冊を紹介します。
プロフィールにも書きましたが、クムクムは幼少期にモンテッソーリ教育を受けました。
モンテッソーリ教育では、絵本の読み聞かせもとても大切に考えており、たくさんの絵本に触れるような環境を園でも家庭でも推奨しています。
それは、6歳頃までは「爆発的に」言語を習得する時期だからでもあります(堀田はるな氏『子どもの才能を伸ばす最高の方法 モンテッソーリメソッド』より)
言語の習得、という意味でもこの時期の読み聞かせはかなり重要なのですが、絵本は言語以外にも様々なことを教えてくれます。
(詳しくは以下の記事参照)
ところで、モンテッソーリは生物学の観点から、生物は成長の過程で「ある特定の機能」を成長させるために「特別な感受性」を持つ時期があり、この時期を「敏感期」と呼びました(堀田はるな氏『子どもの才能を伸ばす最高の方法 モンテッソーリメソッド』より)。
モンテッソーリ教育で重視しているのは「本物」であることや「現実に即している」こと、美的であること。
それは2歳なら2歳の、というような、年齢にあった行動様式のことでもあります。
そのため、「動物が主人公」や「ファンタジー」の絵本はあまりおすすめしない、という人もいます。
でも、実際にモンテッソーリ教育を受けたクムクムの見解は全く違います。
なぜなら、クムクムが通っていた園から定期購入していた絵本には、豆が主人公のお話や、遠い国のお姫様のお話、魔法や見えない世界のことまで、いろいろなジャンルがありました。
それらを通して、目に見える世界だけが全てではない、想像力や背景を考える力が養われると考えています。
モンテッソーリ式の絵本を紹介するサイトは他にもいろいろあるかと思うので、ここではクムクムが実際に幼少期に読んだものも含め、息子に読み聞かせた1200冊の中から選んで紹介します!
- 1 *0歳〜松谷みよ子文/瀬川康男絵『いないいないばぁ』1967年
- 2 *0歳〜五味太郎『きんぎょがにげた』1982年
- 3*1歳〜安西水丸『がたんごとんがたんごとん』1987年
- 4*1歳〜なかがわちひろ文/コヨセ・ジュンジ絵『おたすけ こびと』2007年
- 5*2歳〜ルース・クラウス作/モーリス・センダック絵『あなはほるもの おっこちるところ』1979年
- 6*3歳〜かこさとし『あさですよ よるですよ』1986年
- 7*4歳〜クェンティン・ブレイク『ふしぎなバイオリン』1976年
- 8*5歳〜大方洋二『うまれたよ!クマノミ』2016年
- 9*5歳〜甲斐 信枝『雑草のくらし』1985年
- 10*6歳〜芥川龍之介『蜘蛛の糸』1994年
- まとめ
1 *0歳〜松谷みよ子文/瀬川康男絵『いないいないばぁ』1967年
日本初の本格的な赤ちゃん絵本であり、日本で一番愛されている絵本です。
(2020年11月に700万部を突破。童心社公式サイト紹介文より)
児童文学の作家として知られる松谷みよ子氏。
長らく日本各地の民話の採集に労を尽くされた方で、『現代の民話』(2014年)は多くの方に読んで欲しい、大変素晴らしい本です。
そんな松谷氏だからこそ、日本中で昔から子どもたちを魅了してきたお話や、赤ちゃんが喜ぶあやし方の知恵を絵本にできたのではないでしょうか。
シンプルでいて、ずっと心に残る忘れられられない一冊。
ぜひ生後3ヶ月くらいから読んであげて欲しい一冊です。
2 *0歳〜五味太郎『きんぎょがにげた』1982年
あ、きんぎょがにげた!
部屋中を自由に飛び回る金魚たち。
赤ちゃんでも6ヶ月を過ぎる頃になると、カラフルな絵の中でかくれんぼする金魚を必死で探そうとします。
早い子では、指をさして、あ!と言ったりも。
一度見ると忘れられない色合いや絵柄。
ぜひ「どこかなどこかな?」と一緒に探しながら声をかけてあげてください。
そのうち、1人で夢中で読むようになる一冊です。
単純でありながら、目で追う、指でなぞる、探す、という体を使って楽しめる絵本になっています。
3*1歳〜安西水丸『がたんごとんがたんごとん』1987年
がたんごとんと走る列車。
次々と現れる、なんともかわいいお客さんたち。
のせてくださーい!
同じセリフ、同じシーンがくりかえされます。
これから「秩序の敏感期」を迎えようとする1歳の子には、一定のリズムで繰り広げられる絵本はとても重要です。
また、列車に乗るお客さんは哺乳瓶、カップにスプーンと、1歳の子が使ったことのある身の回りのものばかり。
ぜひこの時期にお子さん専用のカップ、スプーンなどを用意してあげて「これ、絵本と一緒だね」と声をかけてあげてください。
クムクムはこの絵本を読み聞かせするときは、いつも足をまっすぐ伸ばして、その上に息子を座らせ、がたん、ごとんのセリフで足を揺らしていました。
体にリズムを染み込ませるのにも最適な絵本です。
4*1歳〜なかがわちひろ文/コヨセ・ジュンジ絵『おたすけ こびと』2007年
お母さんが電話で何かを依頼すると?
なんと、可愛らしい小人たちとたくさんの「働くくるま」が大集結!
小麦粉に、バターに、卵まで準備する小人たち。
はたしてお母さんは、何を頼んだのでしょうか。
働くくるまが大好きな子も、お菓子作りが大好きな子も、誰でもワクワクハラハラしながら、ページをめくるのが楽しみになる一冊です。
この時期のお子さんは、微細なものまでよく見る視野と観察力を持っています。
(小さい子ってお部屋の中の小さなゴミを拾って、おててに握っていたりしますよね笑)
細かく描かれた小人たち一人一人の動きに注意をはらいながら、ぜひ指差しを一緒にしながら読んであげて欲しい一冊です。
5*2歳〜ルース・クラウス作/モーリス・センダック絵『あなはほるもの おっこちるところ』1979年
次に紹介するのは、ちいちゃいこどもたちが、こどもたちの目で見た世界を説明する絵本です。
いよいよ「秩序の敏感期」に入る2歳頃の子たち。
世の中のさまざまな秩序を学んでいきます。
この絵本は、小さな子どもたちの「なんで?」に、大人ではなく小さな子どもたちが答えてくれます。
園長先生は?→トゲをぬいてくれるひと!
手は?→つなぐためにあるの。
腕は?→だきあうためにあるのよ。
穴は?→ほるもの、おっこちるところ!
自分の身の回りの世界を把握できるようになるだけでなく、読み聞かせをする親や周りの人が子どもと一緒になって、「本当に不思議だね、どうしてだろうね?」と同じ目線に立って考えることのできる絵本。
さらに子どもの目線、感性がおもしろおかしく、モーリス・センダックの絵の素晴らしさも重なって、大人でも読み聞かせが楽しい絵本です。
6*3歳〜かこさとし『あさですよ よるですよ』1986年
いよいよ3歳。
モンテッソーリ教育では、秩序期を迎えた3歳の子には、日常生活をルーティン化することが必要だと考えます。
この絵本では、エンドウ豆の家族が朝起きて、保育園に行き、園で過ごした後、夕方パパがお迎えに来て、寝るまでの1日を描いています。
何事もない普段の一日なのですが、3歳の子にはぴったりです。
保育園に通っている子にはもちろん、これから幼稚園に行く子にもぜひ読み聞かせてあげて欲しいです。
かこさとしさんならではの繊細な絵と優しい文章が耳に残り、読み終えると親子でしばらく口に出してしまう絵本です。
7*4歳〜クェンティン・ブレイク『ふしぎなバイオリン』1976年
弾くだけで何でも叶う魔法のバイオリンを手に入れたら?
色とりどりのお魚が池から飛び出しお空を舞ったり、りんごの木にバターたっぷりのトーストや甘ーいアイスクリームがなったりします。
バイオリンを奏でるだけで、周りの人を幸せにします。
何とも美しいタッチで描かれた、はっとするようなカラフルな絵本。
谷川俊太郎さんの軽快なリズムの翻訳も素晴らしいです。
この絵本を読んだ後は、ぜひ色鉛筆や絵の具を使って、お子さんと一緒にお絵描きを楽しんでみてください。
8*5歳〜大方洋二『うまれたよ!クマノミ』2016年
「よみきかせ いきものしゃしんえほん」というシリーズの写真絵本。
なんと40冊以上の種類があり、書き手もいろいろ。
まず、どれも写真が素晴らしいのです。
身の回りにそっといる、でも実態をよく知らない昆虫や生き物たちの一生を、美しい写真で捉えます。
ボウフラの赤ちゃんはどうやって大きくなるの?何を食べるの?
神社の庭で生まれるハンミョウたちや、土の中で暮らすセミの幼虫。
小さな命の愛おしさ、尊さ、大切さを学ぶのに最適な写真絵本。
ぜひコンプリート目指して読み聞かせして欲しいです。
クムクムの息子が気に入ったのは、アリジゴク、カナヘビ、ダンゴムシ、フグなどでした。
大人でもびっくりするような、素晴らしい絵本です。
9*5歳〜甲斐 信枝『雑草のくらし』1985年
甲斐信枝さんは、この絵本を書くために、京都の比叡山のふもとにある畑を5年間も観察したそう。
その素晴らしい観察力で捉えた身近な雑草たち。
四季を通した命の連鎖には、大人でも目を見張ります。
身の回りの自然を意識し、観察するようになるきっかけを与えてくれるだけでなく、自然への愛着を育む、大切な一冊です。
オオアレチノギク、セイタカアワダチソウ…一つ一つ、口に出したくなるような名前ばかり。
この絵本を読んだ後はぜひ、家の周りの雑草を一緒に観察し、スケッチしてみてください。
両手で抱えられるような大型本です。
10*6歳〜芥川龍之介『蜘蛛の糸』1994年
有名な芥川龍之介氏の作品。
小学校入学前のお子さんに最適な一冊です。
極楽と地獄といったこの世とは別の他界観、仏教などの宗教観に触れることができます。
小さな命の尊さを学ぶこともできます。
何より言語の敏感期がピークを迎えるお子さんに、文豪の詩的な表現を読み聞かせてあげる効果はとても大きいです。
特に極楽の描写は大変美しく、一度聞くと耳から離れません。
心にもずっと残る一冊です。
まとめ
いかがでしたか?
今回、モンテッソーリ教育を意識しつつ選んでみましたが、正直、10冊では全然足りません笑。
なので、応用編として別記事も書きたいと思います。
もし少しでも参考になれば大変嬉しいです。
そして少しでも多くのお子さんが、読書好きに育ちますように。
ここで紹介した本などは楽天roomのコレクションにも載せています。
もしよければぜひご覧くださいませ。